■タイトル
ISO9001 内部監査実施中

■登録者へのメール
某社専務取締(とりしまられ)役
■ホームページ


■内容
と聞いて何のことかわかるヒトわからないヒトいらっしゃると思いますが、前にも書いたことがあるような気がしないでもないISOのお話です。

我が社は「ISO9001取得」を名乗っている工場です。実はこれは「この工場で作られている製品の品質を保証しますよ」という意味ではなくて、「この工場の組織は、品質を保証する組織体の国際規格に則っていますよ」という、何だかわかったようなわからんような意味なのです。

で、この「ISO9001」の決まり事の中に、「内部監査」というものがあります。これは、会社の中のセクション同士が、定期的にお互いの業務が会社の規定通りに行われているか、あるいは品質保証の観点から その規定そのものに問題がないかチェックしあう行事です。我が社の場合「社長」「営業課」「鋳造1課」「鋳造2課」「生産管理課」「品質保証課」「型製作課」「総務課」という8つの組織のトップ(一人しかいない組織もありますが)が、他の課の業務の実体をチェックします。審査される組織の代表者1名に対し審査するほうが2名おりまして、1時間半〜2時間くらいかけて業務チェックを行います。これを8組織それぞれについて審査しつつ各自日常の業務も行いますので、集中的にやっても結構日数を喰います。(そうしたわけで視察に行けなかったのです。いや申し訳ない。)

こう書くと、いかにも「血しぶき飛び交うあら探しの応酬」を想像されるかと思います。2000年に我が社のISOが始まったころ、そして今もそうした感もなきにしもあらずなのですが、最近は、半年に1回のこの行事のたびに、組織体間のより円滑な業務のやりかたについての建設的な議論、業務の実情にあわせ必要なポイントだけは押さえたうえでムリが無く守りやすい規定についての自由な提案が各人からなされるようになりました。業務の実情もどんどん変わっており(たとえばお客からの要求スペックにしても工場での製造工程の内容についても)半年に1回の議論では追いつかないほどですが、仕事のやりかたやありかたを自発的に考えることが回を重ねるたびにすこおしづつできはじめているような気がします。ISOとなると、経費がかかるだの書類が山ほど増えて煩雑だのと面倒がる話も多いのですが、(それもその通りなのですが、)あながち悪いことばかりではありません。

栗田陽一